ぜんぶ、すてれば

ぜんぶ、すてれば

2020年5月31日 0 投稿者: きょう。

人の心に灯りをともす よりシェア

中野善壽(よしひさ)氏の心に響く言葉より…
 
不確実で変化の激しい時代。
 
個人の力が試される時代。
 
人生100年への備えが必要な時代。
 
日々の膨大な情報に対応し、新しい技術や価値観へのアップデートが求められる。
 
過去の事例はもはや頼れない。
 
ロールモデルも、人生プランも、描けない。
 
自分の意見や考えを持ち、世の中に発信しなければならない。
 
しかし、実績も経験もなく、自信がない。
 
先の見えない将来のことを考えると、不安で頭がいっぱいになり、疲弊してしまう。
 
こんな時代で生き残るには、どのような知識を持ち、いかなる力を身につけなければならないのか。
 
 
中野善壽(よしひさ)、75歳。
 
伊勢丹、鈴屋で新規事業の立ち上げと海外進出を成功させる。
 
その後、台湾へ渡り、大手財閥企業で経営者として活躍。
 
2011年、寺田倉庫の代表取締役社長兼CEOに就任。
 
大規模な改革を実施し、老舗の大企業を機動力溢れる組織へと変貌させた。
 
その手腕と独自の考え方、そして人柄により、各界の著名人に慕われている。
 
一方で、メディアにはほとんど姿を現さず、社員にさえ、本当に実在するのか疑われていた、異端の人物。
 
その生き方の根本にあるのは「何も持たない」こと。
 
家や車、時計は持たない。
 
お酒やタバコも嗜まない。
 
お金も若い頃から、生活に必要な分を除いてすべて寄付している。
 
何も持たないからこそ、過去に縛られず、未来に悩まず、今日を大切に生きることができる。
 
『ぜんぶ、すてれば』ディスカヴァー

  

中野氏は、「やりたいことが、なくてもいい。正直であれば、道は開ける」という。
 
大学を卒業するとき、周りの同級生がさっさと内定を決めて遊んでいる中、就職先を探さず、ただぼーっとしていたという。
 
理由は、「やりたいことがなかったから」。
 
その頃、学生寮にいて、花屋の閉店間際に、毎日一輪だけ買いに行っていた。
 
世間話のついでに、就職のことを聞かれた中野氏は、「やりたいことも特に見つからなくて。なんでもいいんです」と花屋のおばさんに言った。
 
そこで、紹介してくれたのが新宿にある百貨店、伊勢丹だったそうだ。
 
中野氏はこう語る。
 
『「思い切ったことをしたいのに、勇気が出ない」と踏み出せない人は、こんなふうに思ったらいい。
 
地球のずっと外側、宇宙空間から眺めてみれば、自分の人生なんて、見えるか見えないかの取るに足らないもの。
 
人が一人、生まれて死ぬまでの時間は、宇宙に流れる時間のほんの一瞬、まばたきにも満たないほどでしょう。
 
それは誰でもそうであって、この世に存在するものすべてがそう。
 
大したことはないし、この世に永久に役立つものなんてつくり出せない。
 
そう思えば、なんでも気楽にやってみてもいいんじゃないかと、踏ん切りがつきませんか。
 
そう、自分が役に立つ存在になるなんて考えるのは奢りです。
 
もちろん役に立とうとする努力は大切ですが、今日一日を楽しくありがたく味わって過ごしたい。
 
仕事で失敗したって、明日死ぬわけじゃない。
 
なんでも許される若い時ほど、肩の力を抜いて思い切ればいいと思います。』
 
中野氏は、ミニマリストとして有名だ。
 
ミニマリストとは、モノを持たずに、必要最小限のモノで暮らす人のことであり、捨て去ることができる人。
 
「放下著(ほうげじゃく」という禅の言葉がある。
 
投げ捨ててしまえ、手放してしまえ、ということ。
 
煩悩(ぼんのう)も、執着も、お金も、地位も、肩書も、モノも。
 
「何も持たないからこそ、過去に縛られず、未来に悩まず、今日を大切に生きることができる」
 
この、こんにちただ今を、大切に生きてゆきたい。

 

 

中野善壽さん  初めて聞くお名前です❣️

 

 


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